顔面多汗症は遺伝するの?

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顔面多汗症は、人の目に触れやすい「顔」に大量の汗をかくため、深く悩んでいる方が多い病気です。その原因はいまだに詳しく解明されていませんが、"この症状が子供に遺伝してしまうのでは?"と心配になる方も多いと思います。そこで、多汗症の遺伝に関して詳しく調べてみました。

顔面多汗症の原因は?

異常な汗をかいてしまう原因は大きく分けて2つあります。

1つ目は、原発性多汗症。
こちらは、生まれつき汗の量が多い方のことで、詳しい原因は分かっていませんが、遺伝の影響が考えられると言われています。また、人よりも交感神経が敏感に反応しやすいため、汗のコントロールが難しくなっているとも言われているようです。

この原発性多汗症の方は、手のひらや足、顔など局所的に汗が吹き出るケースが多く、特定の部位の汗対策が必要です。

2つ目は、続発性多汗症。
糖尿病、甲状腺機能亢進症、自律神経失調症、更年期障害などが原因で、異常な汗が出るタイプの多汗症です。元々汗かきではなかったのに、病気や更年期が引き金となって多汗の症状が出てしまうようです。

この続発性多汗症の方は、全身に多量の汗をかくケースが多いと言われています。

顔面多汗症は遺伝するの?

多汗症の中で、遺伝する可能性があるのは原発性多汗症です。海外では、この原発性多汗症の方の60〜65%が、家族にも同じ症状があることが研究で分かっており、遺伝していると考えられています。

また、日本の研究チームでも、多汗症状の原因と考えられる遺伝子を発見していることから、汗かきが遺伝する可能性は十分あると報告されています。

ただ、まだまだ研究段階での結果なので、100%遺伝するとは言い切れないのが現状です。

多汗症は、ストレス・緊張・焦りなどの精神的負担にも影響されることが分かっています。
汗のことを気にしすぎて、「周りに見られているのではないか?」「もっと汗が出たらどうしよう」と過剰に心配すると、交感神経が刺激されてさらに汗の量が増えてしまう原因となってしまうので、注意が必要です。

汗のことを気にしすぎず、気持ちを落ち着けることも大切な対策方法だということを覚えておきましょう。

多汗症の遺伝が心配な方へ

もし自分のせいで子供も多汗症になったら…と心配な方もお多いかと思います。しかし、上述したように、多汗は生まれつきの体質に加え、精神的な変化も原因と言われているので、まずは心の落ち着け方や、ストレスをためない方法を伝えることが大切です。

子供が同じ悩みを感じないように、事前にしっかり対策しておきたいものですね。